【新唐人2016年07月03日】
中国共産党公安部は6月29日、公安員2人を殺害したとして、北京市の金重斉を重要指名手配し、懸賞金5万人民元を掛けたと発表した。事件について知る人によれば、金重斉容疑者は人権活動家で、公安員にしつこく尾行されていたことに耐えかね、27日に公安員とトラブルになり、3人を刺した後逃走したという。
政府系メディアが6月30日に報道したところによると、北京市海淀区静淑苑のバス停付近で27日、何者かが3人を刺した後逃走した。公安部は28日、金重斉を重要指名手配し、刺された3人のうち2人が死亡、1人が負傷したと発表した。
金重斉容疑者の友人で北京市内で人権活動を行う董継勤氏によれば、金重斉は長年公安員の尾行・監視下に置かれ、どつかれたり殴られたりしていたという。
北京在住の人権活動家・董継勤氏:「金重斉は非常に人柄がよく、善良な人間だ。苦しい目に遭っている人に救いの手を差し伸べていた。そんな彼を公安は彼が住む部屋の隣の部屋や下の部屋からも監視していた。彼が外へ出てバスに乗る時にも監視されていた。」
董氏によれば、金重斉は非常に冷静で大人しく、よっぽど追いつめられ仕方がない状態でなければ、暴力をふるうことは考えられないという。
金重斉のネットでのハンドルネームは「性情中人(自分に素直な人)」で、ウェイボー(中国版ツイッター)で、長期間にわたり公安員に尾行され監視を受け、最近では何度も暴力による挑発を受けていたと書いていた。
金重斉は6月21日にもウェイボーに投稿し、当局にとって人々が横断幕やプラカードを掲げて抗議行動を行うことは痛くも痒くもない、ただ恐れているのは楊佳事件のような暴力的な反抗であると書いた。また22日には、法に拠って自分の命を守るには、見知らぬ者から受ける暴力に対して正当防衛で抵抗しなければならない、と投稿している。
北京在住の人権活動家・呉田麗氏:「一般民衆はすでに極限状態にまで追いつめられている。楊佳があの時反撃したのは追いつめられるところまで追いつめられたから。もう生き延びられないと感じ、憎しみが頂点に達し爆発したのである。」
北京在住の青年、楊佳は8年前、自身が不当な取り調べを受けたとして当局に抗議したが失敗に終わり、上海の警察署を襲撃して6人の警官を殺害した。この事件を民衆は「政府に追いつめられて抵抗した」事件として、楊佳を「英雄」と呼んでいる。楊佳は死刑に処されたが、近年楊佳を真似して武装して、権力を乱用する当局に抵抗するケースが増えている。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/07/01/a1274104.html(中国語)
(翻訳/白白 映像編集/李)